弊社は、当初、次亜塩素酸ソーダを弱酸性にするために希塩酸を使用する方法を採用する方向で商品化テストを行っていました。
しかし、塩酸によるpH調整は、添加する塩酸の僅かな差によってpHが大きく変化し、特にpHが4以下になると塩素ガスが出て危険なため、この問題の解決に取り組んでいました。
そのテストの中で、まったく別の目的(食材表面の気泡除去)で塩酸希釈で作った弱酸性の次亜塩素酸ソーダで食材の殺菌を行う際に、炭酸ガスによるバブリングを行いました。
すると、それまでpH計の1/100の数値が読み取れないくらい暴れていたのが炭酸ガスのバブリングを始めるとpH計の値がピタッと止まって動かなくなってしまいました。
その時、pH計の故障を疑い、チェックのために水道水に付けてみましたがちゃんと機能していたのです。
その時初めて、
炭酸ガスがpHを安定させると言うことを知ったのです。
そこで、弱酸性の次亜塩素酸ソーダのpHを安定させるために、次亜塩素酸ソーダに希塩酸と炭酸ガスの両方を混ぜようと考えました。
ただ、3つを混ぜるのは装置の価格もランニングコストも上がるので、あまり良い方法とは思えず悩みました。
テストをし続ける中で、希塩酸を混ぜなくても良いのではないかと考え、次亜塩素酸ソーダに炭酸ガスだけを混合してみると、なんと一番望ましいpH5~6でしっかりと安定したんです。
そこから、次亜塩素酸ソーダに炭酸ガスを混合する装置の商品開発に着手し、2005年に商品としてリリースしました。これにより、「混ぜるな危険」の2つの薬剤を同時に使うことなく安全で安定した弱酸性の殺菌水生成装置を供給できるようになりました。
しかし、次亜塩素酸ソーダは中々の曲者で、装置に様々なダメージを与える為、長く使っているうちに色々な不具合が出てきました。
それらを改善しながら弊社ハセップメイカーは販売開始から現在まで多くのお客様にご愛顧いただいております。
今ではそれらの不具合対策も十分に対策でき、完成度の高い装置としてご提供できるようになりました。